夫が倒れて7ヵ月。免許証更新のはがきが届きました。
リハビリ病棟を退院して3ヵ月 装具付き杖ありの状態で
歩行はできますが、車を運転できるかどうかはその時はまだわかりませんでした。
免許の更新はどうしてもしておきたい夫の気持ち、ですがまだリハビリ療養中の身。
免許の更新の時期にできない人はどうするんだろうか?
と思い、運転免許センターに電話で聞いてみることにしました。
職員の方いわく、「今は体の状態をよくすることに専念していただいて
免許更新は1年以内であれば、医師の診断書を添えて、更新手数料1万円で
更新することができます。」と教えてくれました。
それを夫に伝えると、1年の猶予があるならと納得したのでした。
右半身麻痺になった自分が乗るには、どんな車になるのかをネットで探し始めました。
夫はニッシン自動車工業(http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/norma/n278/n278004.html)を
見つけ資料請求をしました。
自分の車に装置を付けるため、車を工場まで持ち込むか
あるいは、近くの取り扱いディラーに預け取付作業をしてもらうの
いづれかの方法でした。
その時、夫の乗っていた車につけるとなると 車を変えたい場合
・改造装置の取り外しが必要なこと
・車が変われば装置の形も変わること
・他の家族が運転するときはどうなのか
いろいろな条件の想定に、そう簡単にこれにします。とはなりませんでした。
改造装置を取り付けるあたり、ほんとにこの車でいいのか、
装置を付けてまで実際乗れるのかどうかがとても未知数でした。
1年の猶予があると聞いてはいても、やはり正規の更新時期に更新したい気持ちが強く
免許センターに連れて行って欲しいと夫に懇願され、ぎりぎりのタイミングで行きました。
直接本人が聞けば納得もできるだろうし、とにかく行ってみました。
その時夫の意向は通り、適性検査を受けさせてもらえることになりました。
その代わり、右半身麻痺になったことで自動2輪の免許は返還することになりました。
返還手続きと共に、適正検査にも合格(条件付き)で免許更新ができました。
夫もこれで一安心。新しい免許証を手に帰宅したのでした。
免許証があるのとないのでは気持ちの上でも違います。
社会で活躍してきた男性にとって、身体の変化を受け入れていくのは
時間もかかるかもしれませんが、 少しずつでも回復して行動も
気持ちも元気に過ごせることが、家族にとっても有り難いことです。
以前同じ病室の患者さんの奥様が、ご主人がとても塞いでいて辛いことを
話してくださったことがあります。
病気になった本人はもちろんですが、それを支える奥様(ご主人)も
気持ちの上でほんとに辛い時を過ごすことがありますが、本人が元気で過ごしてくれることが
介護する人にとっても、心の負担は軽くなります。
お互いに快適に過ごせるようになるには、今の状況をそのまま受け入れていくことです。
生きてて良かったと思える過ごし方を日々していけることが幸せです。